2008年03月16日

愛より強く『ヴァージン・ビューティ』

 まず、読み終わって思ったのは、どこがヴァージン?どこがビューティ?リアルな性の物語、なんて言ってもどこか遠いお話なのはくらぽーが井戸育ちのせいなのか?


1作目。
ホラー仕立て。でも岩井志麻子を読んでたらあまりにもお粗末な感じ。まあ、幽霊より生きてる人間のが怖いのは確か。

2作目。
これは結構好き。女王様のような『エンジェル』の主人公のような女性が、結婚して「普通のオバサン」になっている不思議。女二人の人生のとある一日。「出産」ってやっぱり、女を落ち着かせる何かがあるのか・・・?

3作目。
一番倒錯してる。「愛と服従は同意語なんだもん」、あーそうですか。

4作目。
これが一番好き。女の子の世界。女の子は確かにやわらかくて甘い。男なんていらない気がする。主人公とたぶん、同じ問題を考えてる。
「何で未だに男と女の二種類の肉体で交わらねばならないのか?」
「ミミズみたいなのっぺらぼうの、雌雄両性の体だったら(略)いちいち相手の発情を確かめる手間もいらないし、繁殖だって恍惚を味わうことだって自由自在に選べるんだ。」
「快楽の自己完結。それができれば、(略)どうして人間ってこんなに不便なんだ。」
「気持ちいいことにも、いつか飽きると思わないか?」
 主人公みたく愛がなくても感じるとしてもそうなんだろうか。
「このまま淫乱ババアになるのかな。友人としてはそうであって欲しいな。いつまでも、愛なんかにからめとられないでさ」
なんとなく、こういう子がいてもいいと思った。愛なんてわからんものより、快楽は確かだから。

5作目。
男と女の浮気合戦。男は浮気してる間はパートナーとしたがらないらしい(しかし逆に燃える?奴もいるとか)。女はできるらしい。男はそれでも別れたがらず、女は別れることばかり考える。そして昼ドラ的展開。なんていうか、トラジ・コメディ(悲喜劇)。
「どっちにしても、私の子どもさ。」
女の方が強いのかもな。ちなみに、知り合いの男性に聞いたところ、自分の子ではないかという疑問が起こったとしてもDNA鑑定まではしないらしい。多分、どっちにしてもプライドが傷つくんだろうな…。

6作目。
これは難しい。怖いが、ありえそうな話ではある。くらぽーにもいつ降りかかるかわからない。

7作目。
これもまたよくある話。不倫相手の妻は出産して、愛人は堕胎させられる。これも『エンジェル』と同じく、感情移入してる場合じゃない。上から目線でじゃないと辛すぎる内容。でも、最後のどんでん返し。
「『今いるところはどこなんだ?』慌てふためく男に、私は微笑んで答える。『天国よ』」


 なんていうか、愛と快楽をはっきり分けるべきだとこの人は言っているのかもしれない。そうじゃないと、まやかしを信じて人生の貴重な時間を無駄にする女性があまりにも多いから。


posted by くらぽー at 02:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 読んだ本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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